2012.05/18 16:31 up
オーバーワード
言葉の持つ力を越える感情、衝動ってある。 それが言葉自身の限界点だと思うんです。 それを越えるために僕らは色々努力する。 組み合わせ方や、それを発するタイミングや シチュエーションで言葉に魔法をかけて見たりする。 その方法が、人によっては音楽や色みたいな表現になるんだと思う。
持て余すって、足りないのと同じくらい苦しいと思いませんか? 身体の中で余った物は体内で反射して曲がって淀んで形が変わる。 それが辛い。 反対にそれをちゃんと表現、伝達出来る事、 心身から綺麗な形で出してあげられる事はこれ以上にない幸せだと僕は思うんです。
「オーバーワードの表現」
常にそれを目指していたいなと思う。 僕らには音があり、色があり、線があり、言葉があり、時間が、場所がある。 そして表情がある。 つまり、打ち勝つ術がある。 言葉の限界点に屈服しちゃいけない。 ちゃんと伝えよう。その事を諦めずにいようと思うのだ。 曲げずに、薄めずに、正確に、誠実に。 どこかにある、君だけの手段でそれを目指して欲しい。 きっと僕のとは違うだろうと思う。それで良いんだ。
これから僕は少し出かける。 夕方には東京から親友が来るので部屋を片付けてからにしよう。 外は晴れている。 窓は開いていて、どこかの家にかけられた風鈴の音が、風に乗って聞こえてくる。 子供が叫んでいる。サッカーボールを蹴る音がした。1つ2つはねて、それをまた誰かが蹴り返す。
理由も無く溢れる思いはそこにあり、僕はギターを弾いてなんとなしに泣くのだ。幸せだと。 僕のこの何もない時間の中で、それは世界の全てだ。余る程に。溢れる程に。